普段から各種代金支払方法の1つとして、クレジットカードを利用しているという方も多いのではないでしょうか。
プラスチックの物理カードが発行され、店頭で専用のリーダーに読み込みをさせて利用したり、ネット通販の際にカード番号を指定して利用したりするのが一般的です。
近年は、物理カードが無くても利用できるデジタルクレカのサービスが登場しており、普及してきています。
新しいクレカタイプのデジタルクレカについて、その特徴や利用上のメリット及び利用における注意点などを紹介します。
さらに、おすすめのデジタルクレカサービスも併せて紹介するため、これからデジタルクレカの利用を検討している方はぜひ参考にしてください。
- デジタルクレカとはアプリ上で利用できるカードレスサービス
- カード情報が第三者に見られない・カード紛失のリスクが無くなるなどのメリットがある
- 携帯端末が必須であることや実店舗によっては使えない点などの注意点がある
- デジタルクレカでも物理カードは後日発行される
デジタルクレカとはアプリ上のデジタルカード
デジタルクレカとは、アプリ上で利用できるデジタルのクレジットカードのことを指します。
スマートフォンやタブレットなどの携帯端末を用いて活用できるサービスで、通常のクレジットカードと同様の機能を持っているツールです。
通常のクレジットカードであれば、発行までに数日かかるのが一般的ですが、デジタルクレカであれば早いものでは最短5分で利用できるようになります。
デジタルクレカの主な特徴について、以下の3つのポイントについて紹介をします。
- オンラインショッピングで利用可能
- 対応している実店舗でも利用可能
- 一括払い・分割払い・リボ払いに対応
いずれも、一般的なクレジットカードと同様に活用ができるため上手に活用しましょう。
オンラインショッピングで利用可能
デジタルクレカは、オンラインショッピングであれば問題なくすぐに利用できます。
オンラインショッピングでクレジットカードを利用する場合には、クレジットカードの番号及びパスワードが必要になります。
デジタルクレカの申し込みが完了すると、スマートフォンやタブレットで表示できるアプリでカードの番号が表示されるため、その番号ですぐにオンラインショッピングが可能です。
クレジットカードを使ってすぐにオンラインショッピングをしたいものの、通常のクレジットカード発行を待つのは避けたいという方に、デジタルクレカは特に最適といえます。
対応している実店舗でも利用可能
デジタルクレカは、対応している場所であれば実店舗でも利用できます。
デジタルクレカの中には、iDやクイックペイなどの電子決済と紐づけができるサービスがあります。
デジタルクレカを電子決済サービスと紐づけて、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末でQRコード決済などを用いると、実店舗での決済にも利用可能です。
通常のクレジットカードと比較すると、実店舗においてはまだ普及していませんが、利用できる場所は確実に増加傾向にあり今後もその傾向は続くと考えられます。
一括払い・分割払い・リボ払いに対応
デジタルクレカは、通常のクレジットカードと同様に一括払いだけでなく分割払いやリボ払いに対応しています。
クレジットカードでは、支払い方法を一括払い以外に分割での支払いを選択できます。
一括で支払いできる資金がない場合、分割手数料を負担することで支払い期日を延期できる便利な支払い方法です。
リボ払いは、利用金額にかかわらず一定の金額を毎月支払っていく方法です。
毎月一定額を支払うだけで済み、家計の管理のしやすさや毎月の負担額を抑えたい場合におすすめできます。
リボ払いを選択する際には、なかなか負債が減らず、知らず識らずのうちに高額の残債が発生してしまう恐れがあるため、利用金額をしっかりと把握しながら活用しましょう。
デジタルクレカのメリットはたくさんある
デジタルクレカには、たくさんのメリットがあります。
デジタルならではのメリットで、通常のクレジットカードとは違う特徴です。
以下に、デジタルクレカのメリットを6項目紹介します。
- 短時間で手続きができてスマートフォン上での利用が可能
- カード情報を第三者に見られない
- カード紛失のリスクがない
- スマートフォン上でカード情報や利用状況をすぐに確認できる
- 申し込みをすべてインターネット上で完結させられる
- アプリ上ですぐに利用停止ができる
短時間で手続きができてスマートフォン上での利用が可能
デジタルクレカは、短時間で手続きができて、スマートフォンなど携帯端末での利用が可能です。
通常のクレジットカードは、申し込みをしてから数日~1週間ほど経過してから自宅に現物のカードが届くのが一般的でしょう。
一方、デジタルクレカであれば、インターネット上で申し込みをして短時間で審査が完了します。
カード情報をアプリ上で確認後、すぐにクレジットカードとしての利用を開始できます。
とにかく急いでクレジットカードの機能を活用したいという方には、通常のクレジットカードよりもデジタルクレカの方がおすすめできるでしょう。
カード情報を第三者に見られない
デジタルクレカの場合は、現物のカードを店舗で提示する必要がないため、カード情報を第三者に見られる心配が少ないです。
通常のクレジットカードでは、店舗で利用する際にカードを財布から出して専用のカードリーダーなどに差し込んでの利用が一般的であるため、周囲の目を気にする方も多いでしょう。
その点、デジタルクレカであればカード情報はアプリ上で記録されており周りの目に触れる機会はほぼないため、カード情報を盗まれるリスクも大きく軽減できるのは大きなメリットです。
カード紛失のリスクがない
デジタルクレカは、実物のカードがないため、カードを紛失する心配がありません。
通常のクレジットカードの場合は、現物のカードを紛失してしまって第三者に不正利用をされる恐れがあります。
一方、デジタルクレカの場合にはスマートフォンやタブレットなどのアプリ上でデータ管理を行うため、紛失及び盗難の心配は考えられません。
財布の中でカードがかさばるのを避けられる点も、デジタルクレカのメリットでしょう。
現物のカードの取り扱いが面倒、あるいは紛失のリスクを回避したい方には、デジタルクレカは特におすすめです。
スマートフォン上でカード情報や利用状況をすぐに確認できる
デジタルクレカであれば、スマートフォンやタブレットのアプリを起動すると、カードの情報やカード利用状況などを端末上ですぐに確認ができます。
通常のクレジットカードなら、カード情報は現物カードを取り出してチェックする必要があり、常に持参しておかないといけません。
また、利用状況の確認については、月に一回郵送される利用明細をチェックするか、電話での問い合わせをする必要があります。
インターネットのオンラインサービスなどの利用登録を済ませてからは、都度確認もできるでしょう。
その点、デジタルクレカであればアプリそのものがカード情報及び利用状況を確認できるツールであるため、手軽に各種情報の確認できるのはとても便利です。
スマートフォンでのネットショッピングで便利に活用できる
デジタルクレカは、スマートフォンなどの端末で決済をするツールであるため、ネットショッピングをする際に便利に利用ができます。
ネットショッピングでクレジットカードの情報を入力する際に、手入力ではなくアプリ上で表示したカード情報をコピー&ペーストします。
入力の手間を省くことに加え、入力誤りのリスクも軽減できるでしょう。
また、デジタルクレカの中には提携しているネットショッピングのサイトにおいて、タップ1つでカード情報を反映させる機能が付与されているものもあります。
普段から利用しているショッピングサイトと提携されたデジタルクレカの選択により、大変便利な買い物ができるようになるでしょう。
申し込みをすべてインターネット上で完結させられる
デジタルクレカの場合は、申し込みからカードの受け取りまで、すべての手続きをインターネット上で完結させられます。
インターネットから所定のフォームで申し込みをして、本人確認書類をアップロードなどで送付し、審査を受けるというのが一般的な流れです。
審査が終わりカード発行手続きが完了したら、カード情報を専用アプリ上で確認できるようになります。
所定の店舗への来店はおろか、カード発行の契約機の利用なども必要なく、非常に便利で手軽に手続きを完結させられるのは大きなメリットです。
アプリ上ですぐに利用停止ができる
デジタルクレカの場合は、もしもの時でもアプリ上ですぐに利用停止手続きを申請できます。
デジタルクレカを利用すると、即座に通知が来る仕組みになっています。
このため、万一不正利用された場合でもすぐに通知を受け取ってその内容を確認できるのです。
不正利用が発覚したら、アプリ上から即座に利用停止を申請しましょう。
すべてオンラインで手続きができる点に不安を感じている方も多いかもしれませんが、もしもの時に備えた仕組みが十分に出来上がっています。
デジタルクレカ利用には注意するべき点もある
メリットが多く、非常に便利なデジタルクレカですが、利用に際しては注意すべき点があります。
デジタルクレカの利用を決める前に、以下のような注意点を理解しておきましょう。
- 必ず携帯端末が必要になる
- 実店舗によっては利用できない
必ず携帯端末が必要になる
デジタルクレカを利用する際には、必ず携帯端末が必要です。
スマートフォンあるいはタブレットのどちらかで、専用アプリを利用できる端末を用意する必要があります。
オンラインショッピングであれば、カード番号の記録を済ませていると、携帯端末が無くても手続きは不可能ではありません。
しかし、カード番号をチェックしたい場合にはアプリを起動する必要があるため、アプリが使えない環境では買い物で手間が生じる状況になってしまいます。
実店舗でカード決済をする際にもアプリを起動する携帯端末が必ず必要になるため、インターネット環境がないと活用できない部分も注意点といえるでしょう。
携帯端末の電源残量に注意
デジタルクレカは、携帯端末がないと使えないため、利用する携帯端末の電源残量を常にチェックしておく必要があります。
携帯端末の電源が切れてしまうと、同時にクレジットカードの機能も使えなくなってしまいます。
長期間利用して電源の消耗が早くなった端末の場合には、常に電源の残量をチェックしないと不安になってしまうこともあるでしょう。
電源の消耗が早くなってきたと感じる場合には、早めの買い替えを検討した方が良いかもしれません。
携帯端末を買い替えた時には手続きが必要
デジタルクレカは、携帯端末のアプリを起動させる必要があるため、私用していた携帯端末を買い替えた場合に必ず一定の手続きを要します。
新しい機種へのアプリのインストールはもちろんのこと、カードによってはスマホ決済アプリとの連携は再度必要になるでしょう。
さらに、利用しているアプリを使える携帯端末の選択が必須です。
iPhoneやAndroidであれば大抵のアプリには対応していますが、中にはiPhone専用のアプリである可能性もあるため、携帯端末を選ぶ際には事前に対応機種を確認しておきましょう。
実店舗によっては利用できない
デジタルクレカは、実店舗によっては利用できないケースが多いです。
デジタルクレカを実店舗で利用するためには、店舗側がスマホ決済等のサービスと提携している必要があります。
現状では、通常のクレジットカードに比べ、スマホ決済などの決済サービスを導入している店舗は多くありません。
現物のクレジットカードでは問題なく利用できる場所でも、デジタルクレカでは使用できないケースが考えられます。
実店舗で確実にクレジットカードの決済をしたいのであれば、現物のカードの利用も併せて検討しましょう。
デジタルクレカでも現物のカードが発行される
デジタルクレカは、スマートフォンやタブレットなど携帯端末で利用できるクレジットカードですが、実は現物のカードも発行されます。
発行されるまでには数日から数週間程度の時間がかかるのは、通常のクレジットカードと同様です。
現物のカードは、デジタルクレカの欠点を補う使用ができるため、デジタルカードと併用した活用をおすすめします。
デジタルクレカに伴い発行される現物カードの特徴について、以下に2点紹介します。
- デジタルクレカが使えない実店舗でも利用できるケースが多い
- ナンバーレスカードが多い
デジタルクレカが使えない実店舗でも利用できるケースが多い
デジタルクレカでは使用できない実店舗でも、現物カードなら使用できるケースが多いです。
現物のカードは、通常のクレジットカードと同様専用リーダーで読み取りできて、クレジットの機能を使った決済ができます。
デジタルクレカが採用しているQRコード決済等に対応していない店舗でも、通常のクレジットカード決済ができる場合、現物カードで対応可能です。
デジタルクレカとともに現物のカードを持っていると、クレジット決済できる場所は格段に増えるでしょう。
ナンバーレスカードが多い
デジタルクレカの利用で発行される現物カードの多くが、ナンバーレスカードです。
ナンバーレスカードには、カード上にクレジットカード番号が記載されていません。
このため、第三者からカード番号を盗み見られる心配がありません。
万が一紛失してしまったとしても、カード番号から不正利用される心配がないため、セキュリティ面で安心です。
カード番号が印字されている通常のクレジットカードを持ち歩くのが怖いという方には、デジタルクレカのナンバーレスカードは適しています。
デジタルクレカのおすすめを3種類紹介します
現在は、デジタルクレカのサービスを提供している会社はいくつかあります。
それぞれ特徴のあるサービスを展開しているため、利用の際にはそれぞれの会社のサービス内容をしっかりと比較して選びましょう。
おすすめのデジタルクレカのサービスを以下に3種類紹介します。
名称 | 基本還元率 | 発行時間目安 | 年会費 |
---|---|---|---|
三井住友カード (NL) | 0.5~5.0% | 最短5分 | 永年無料 |
SAISON CARD Digital | 0.5% | 最短5分 | 永年無料 |
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス®・カード | 0.5% | 最短3営業日 | 税込1,100円 (年1回以上の利用で無料) |
ポイント還元の優遇が多い三井住友カード(NL)
名称 | 基本還元率 | 発行時間目安 | 年会費 |
---|---|---|---|
三井住友カード (NL) | 0.5~5.0% | 最短5分 | 永年無料 |
三井住友カード(NL)は、ポイント還元の優遇を受けられる店舗が多いデジタルクレカサービスです。
メガバンクの三井住友銀行系列の会社が運営するサービスで、利用者も多く安心感があります。
三井住友カード(NL)のポイント還元率は0.5%が基本ですが、セブンイレブンやローソンなどのコンビニで代金決済用に利用するとポイント付与率が高まります。
さらに、Visaのタッチ決済利用により、最大5%の還元率を得られるため、普段からコンビニを利用している方におすすめです。
最短5分で発行可能であり、永年無料で利用できる使いやすいデジタルクレカサービスです。
永久不滅ポイントの活用ができるSAISON CARD Digital
名称 | 基本還元率 | 発行時間目安 | 年会費 |
---|---|---|---|
SAISON CARD Digital | 0.5% | 最短5分 | 永年無料 |
SAISON CARD Digitalは、利用代金の還元を永久不滅ポイントで受けられるデジタルクレカサービスです。
還元で受けた永久不滅ポイントは、有効期限がなく余裕を持って利用できるため、すぐにポイントを使えない方におすすめできます。
日本国内で初めてのデジタルクレカサービスを始めたことで知られており、利用者が多いです。
申し込みから最短5分で手続きが完了し、セゾンの専用アプリである「セゾンPortal」内でデジタルカードが発行されます。
SAISON CARD Digitalは、様々な店舗で優遇が受けられるデジタルカードサービスです。
西友・LIVIN・サニーの「セゾンカード感謝デー」に利用すると、5%の割引サービスが何度も受けられます。
また、ピザーラのデリバリーで500円割引が受けられるなど、様々なサービス決済で優遇が受けられます。
公式の優待サイトには、優遇が受けられるサービスが掲載されているため、自分が利用しやすいサービスを見つけやすいでしょう。
QUICPayの利用で還元率が高くなるセゾンパール・アメリカン・エキスプレス®・カード
名称 | 基本還元率 | 発行時間目安 | 年会費 |
---|---|---|---|
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス®・カード | 0.5% | 最短3営業日 | 税込1,100円 (年1回以上の利用で無料) |
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス®・カードは、QUICPay利用によりポイント還元率が3%になるお得なデジタルクレカサービスです。
年会費が税込みで1,100円かかりますが、初年度は無料であることと年に1回のカード利用で年会費が免除されることから、実質的には年会費で継続して利用できます。
基本のポイント還元率は0.5%ですが、海外で利用した場合は2倍の1.0%が付与されます。
国際ブランドはAMERICAN EXPRESSで、海外でも広く利用できるため、安心して利用できるデジタルクレカサービスといえるでしょう。
デジタルクレカの特徴を理解して上手に活用しよう
デジタルクレカは、スマートフォンやタブレットなど携帯端末のアプリで活用できる便利なクレジットカードサービスです。
デジタルクレカの利用には、以下のようなメリットがあります。
- 短時間で手続きができてスマートフォン上での利用が可能
- カード情報を第三者に見られない
- カード紛失のリスクがない
- スマートフォン上でカード情報や利用状況をすぐに確認できる
- 申し込みをすべてインターネット上で完結させられる
- アプリ上ですぐに利用停止ができる
しかし、同時に以下のようなデメリットがある点は知っておく必要があるでしょう。
- 必ず携帯端末が必要になる
- 実店舗によっては利用できない
デジタルクレカでは、アプリ上のデジタルカードに加え現物のカードも発行されるため、上手に併用しましょう。
デジタルクレカの特徴をしっかりとつかんで、様々な決済に活用してみてはいかがでしょうか。